（9）９月１日（月）　……　クチャ〜コルラ

11:05……クチャ賓館

コルラに向け出発。クチャ〜コルラ間は280km。
　道路の舗装がたびたび途切れていた。ときどき、路肩から土や砂を路面に投げている人たちを見かけたが、これは道路の補修のため。専門の団が編成されており、天山南路沿いには約3000人が働いているとのこと。
　トラックやバスがけっこうたくさん走っていた。バスの屋根には大きな荷物がくくりつけてある。あれに乗ってみたいと思うが、ウルムチからホータンまで４日間は辛そうだ。

13:40〜14:45……ヤンシア（陽霞）

オアシスを３つ通過し、４つめのヤンシアで昼食。道路脇にある家族でやっている小さな食堂。小学生のアイニサという可愛い少女が給仕してくれた。羊肉、ピーマン、トマト、インゲンなどを刻んで炒めた具と手打ち麺を混ぜて食べる。これは本当においしいのだが、衛生的には多少問題もあるので、消毒薬がわりに生ニンニクをかじりながらの食事だった。

16:50……バインゴルン賓館着

またまた部屋の予約が通っていなかったため、しばらくもめたが、部屋が空いていなかったわけではないらしい。コルラに２泊する予定だったのを１泊にして、トルファン２泊に変更した。
　食堂はパオをかたどっていた。

21:00〜22:30……コルラ駅までサイクリング

ホテルの一角に貸し自転車が数台あった。乗ってみたいと思うが、考えることはみんな同じなので、とうてい足りない。するとホテルの人が表通りに出て、おそらくは帰宅途中の労働者の自転車を止めて、人数分借りてきてしまった。ずいぶん乱暴なやり方だが、それで貸してくれた人たちも親切というか、人がいいというか。どれもサドルが高くて慣れるまで乗りにくい。借り賃は１時間0.5元だが、コルラ駅まで往復で１時間半かかったので１元払った。
　コルラ駅は、市街地からけっこう距離があった。コルラ駅の駅舎は立派だった。もう到着の列車はないため客などはまったくいない。ホームへも立ち入らせてくれた。帰路はすっかり日が落ちて、真っ暗になってしまった。
　このときコルラはまだ半開放地区だったので、外事委員会の許可なしに勝手に外出してはならなかったのだが、そんなことはすっかり忘れていたし、中国側も一言もそんなことを言わなかった。日本人が集団で許可も受けずに街中を自転車で疾走しているところを公安に捕まったら、面倒なことになっていたに違いない^^;。