キジル千仏洞

  • クチャから72km。ムザト・ダリア（渭干河）北岸の約２kmにおよぶ石窟群。
  • ３世紀から10世紀にかけて造営された。1986年当時、全部で236窟確認されていたが、そのうちの75窟について構造が判明していた。
    【見学した窟】
  • 第８窟…長方形の窟で、正面に龕（がん）を配した四角い太い柱があり、その奥にはかつて涅槃像が横たわっていた台座だけが残っている。かまぼこ型の天井の中央には入口のほうから順に、日神、風神、雷神、共命鳥（ぐみょうちょう）（一つの体に二つの頭を持つ）、仏立像、月神が描かれ、入口の上には伎楽天が描かれている。
  • 第９窟…座禅堂。正方形でドーム状の天井。
  • 第10窟…僧房。かまどと寝台があり、小さい窓が開いている。一方の壁には、著名な油絵画家であった韓楽然が1946年に当地に滞在した際に書いたという、遺跡保護を訴える文が遺されている。
  • 第17窟…５世紀のもので、本生図が描かれている。
  • 第27窟…仏龕がたくさんあるが仏像は残っていない。
  • 第34窟…1986年のときは天井や壁の剥落した部分はそのままにされていたが、1990年にはそこがセメントで "補修" してあった。これはひどい。
  • 第38窟…歌舞の壁画がすばらしい。
  • 第77窟…大きな窟だが、前方が崩落している。奥の壁の前にはかなり大きな仏像があったようだが、いまは台座だけが残っている。トンネル部分にはひし形模様とさまざまな動物が描かれている。
データリストへ
更新： 2002/5/6